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研究トピックス

竞彩足球_足球彩票-现金网重点推荐 > 研究トピックス > ハマトビムシ腸管に棲む微生物の全種類を明らかにしました ~漂着褐藻の分解の仕組みを探る~

  • 生物資源工学研究所

ハマトビムシ腸管に棲む微生物の全種類を明らかにしました ~漂着褐藻の分解の仕組みを探る~

2023年1月19日

 漂着褐藻が分解される仕組みを明らかにすることで、褐藻に含まれる炭素をバイオ燃料などの原料として有効活用する可能性が開けます。応用生命科学専攻(修了生)の中村晟一朗さん、同専攻の弓岡潤矢さん、環境科学科(卒業生)の加地静宗さん、生物資源工学研究所 環境生物工学研究室の馬場保徳講師、河井重幸教授らの研究グループは、能登半島柴垣海岸(図1A)で採取したハマトビムシ(図1B)を使った実験で、ハマトビムシの腸管に棲む微生物の全種類を明らかにするとともに、その一部(ビブリオ属細菌)が褐藻の分解に重要な役割を果たしている可能性を明らかにしました。
 その一方で、抗生物質を用いた実験でビブリオ属細菌などを完全に死滅させたところ、腸内の微生物叢の多様性は失われましたが、ハマトビムシが褐藻を摂食する速度やハマトビムシの寿命には影響が見られませんでした。すなわち、抗生物質で生き残った微生物の中に褐藻を分解する上で重要な未知の微生物が存在する可能性、ハマトビムシ独自の腸管側の分解系が褐藻を分解する上で重要な役割を果たす可能性も示唆されました。

本成果はPLoS ONE誌に掲載されました。
本成果は令和5年1月20日付 北國新聞朝刊 第24面 に掲載されました。

 

能登半島柴垣海岸
能登半島柴垣海岸
図1 (A) 能登半島柴垣海岸での漂着海藻。漂着海藻の下にハマトビムシ(B)が多数棲んでおり褐藻を餌として分解している。研究では(A)のαとβの褐藻の下に棲むハマトビムシの腸管の微生物の種類にも注目し、棲み処(αとβ)が微生物の種類に影響を与えるか調べたが、影響はなかった。
図1 (A) 能登半島柴垣海岸での漂着海藻。漂着海藻の下にハマトビムシ(B)が多数棲んでおり褐藻を餌として分解している。研究では(A)のαとβの褐藻の下に棲むハマトビムシの腸管の微生物の種類にも注目し、棲み処(αとβ)が微生物の種類に影響を与えるか調べたが、影響はなかった。
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